米連邦検察は8日(日本時間9日)、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳である水原一平容疑者に対し、銀行詐欺などの容疑を認め有罪答弁の司法取引が成立したと発表しました。
水原一平容疑者は、銀行詐欺以外にも虚偽の納税申告書を提出した容疑でも有罪を認めており、両罪での最高刑は懲役33年ですが、有罪確定後は日本に強制送還され、刑期を決めるのは日本の刑務所になります。
これに対し、世間の声からは
現地の刑務所に服役だと思っていた。
アメリカの銀行を騙したんだから現地で刑に服して欲しい。
アメリカで犯罪を犯したのだから、アメリカ刑務所の過酷さをしっかりと味わうべきでは?
など、なぜ現地の刑務所に服役しないのか・なぜ日本に強制送還されるのかという疑問の声が挙がっています。
なぜ、水原一平容疑者は日本に強制送還されるのでしょうか?
【理由1】アメリカでの本騒動の反響が大きいため
水原一平容疑者が日本に強制送還される理由として、日本よりもアメリカのほうが今回の騒動への反響が大きいことが考えられます。
アメリカに水原容疑者がいる以上、ニュースやネット等のメディアでしばしば報道されますし、国民の水原氏に対するほとぼりは冷めにくいでしょう。
写真:ロスで和食店を営む水原一平氏の父親
実際、水原一平氏の父親は働いている和食店に出勤できず、水原氏の家族・親族は人目を避けて暮らす生活が続いています。
日本に送還してしまえば、徐々にそのほとぼりは冷め、水原氏の周囲の人間も幾分平穏に過ごせるようになるのではないでしょうか。
【理由2】アメリカの税金で水原氏を養いたくないから?
水原一平容疑者が日本に強制送還される理由として、アメリカの税金で水原氏を養いたくないから、という理由が挙げられます。
米国の人口が世界の5%に対し、米国の囚人の数は世界全体の25%を占めています。この比率は世界最高であり、その分、経済的コストもかかっています。
州によっては、予算削減の対象として、刑務所の囚人開放、閉鎖まで起きているところもあります。
水原一平容疑者の刑期は最高で33年となり、そのような膨大な刑期の囚人をアメリカの刑務所に収監することを避ける意図があるのではないでしょうか?
【理由3】刑期を終えた後アメリカで過ごすのは命の危険があるから
水原一平容疑者が日本に強制送還される理由として、刑期を終えた後にアメリカで過ごすことは命の危険があるから、という理由が考えられます。
水原氏は、違法ブックメーカー(賭け屋)に対し多額の送金をしていますが、その胴元がマフィアの可能性があるとも噂されています。
そうなると、出所後、マフィアに命を狙われる危険性があります。
【理由4】アメリカの刑務所自体が危険だから
水原一平容疑者が日本に強制送還される理由として、アメリカの刑務所自体が危険だから、という理由が挙げられます。
アメリカの刑務所は、日本に比べ「自由」と言われています。州によって差はあるものの、
- 野球場にサッカー場、新作映画が見られる映画館、スーパーマーケットとレジャー施設などがある
- 刑務所から渡されるIDカードで自由に買い物ができる
- 刑務作業をするかどうかは受刑者が選べる
- 面会所にアクリル板の仕切りなどはなく、体に触れることができ、面会回数に制限もない
- 労働に服した期間を刑期から控除できる=予定刑期よりも早期に出所可能
など、とても日本の刑務所のイメージからは想像できない、まさに海外ドラマの「プリズンブレイク」で描写されているような光景があります。
しかし、その反面、
- アジア人に対するいじめ
- 裏ギャンブルが横行している刑務所もある
- 受刑者にマフィア関係者がおり、命を狙われる可能性
などの危険性があります。
特に水原一平容疑者の場合は、テレビなどで大々的に報じられていること・アジア人であることなどから、水原一平容疑者は刑務所で恐怖と隣り合わせで過ごすことになる可能性があります。
【理由5】水原一平が市民権ではなく「永住権」だから
水原一平容疑者が日本に強制送還される理由として、水原一平容疑者が市民権ではなく、永住権を得ているから、という理由が考えられます。
永住権とは名前のとおり、その国に無限に永住できる権利です。
ただし、市民権と異なり、永住権では選挙権など公的な権利は得られず、公的な職業に就くこともできません。
また、永住権のを取得しても国籍は変わりません。つまり、水原一平容疑者の国籍は日本です。
司法取引の合意書の合意書によると、
「被告とその弁護士は、被告が米国国民ではない場合、本件の有罪判決により、被告が米国から国外追放、または強制送還されることは事実上避けられず、事実上確実であるという事実について話し合っており、被告は理解している」
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/a0308eab511979e4c8666e786170492a398353ef
水原一平容疑者は、6歳まで北海道苫小牧市で過ごし、和食料理人の父がロスで板前を始めたことをきっかけに、1991年から33年間、アメリカで過ごしています。
人生の大半を過ごしたアメリカの地に、刑務所から出所後もう戻れない可能性が高いということです。
連邦刑務所で服役したあと、日本に送還されるという噂も
米国のニュースによると、水原一平容疑者はまずアメリカの連邦刑務所で87ヶ月~108ヶ月服役したあと、日本に強制送還されると報じられています。
日本のニュースでは、
現地メディアによれば、司法取引が成立したことで、米国市民ではない水原容疑者は日本に強制送還される可能性が高いという。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/6b7465f71b11b1832df47b06be5c1e93426af328
とのみ記述があり、アメリカで服役するという内容は書かれていません。
しかし、現地のニュースでは、
Cuniff reports that Mizuhara will likely be facing 87 to 108 months in federal prison as part of the plea
(水原氏は連邦刑務所で87~108カ月の刑に処される可能性が高い)
引用:https://www.mlbtraderumors.com/2024/05/shohei-ohtanis-former-interpreter-pleading-guilty-to-multiple-charges.html
Shohei Ohtani’s former interpreter, Ippei Mizuhara, reached a plea deal with prosecutors on Wednesday and is facing 87 to 108 months in federal prison for stealing nearly $17 million from the Los Angeles Dodgers superstar, federal prosecutors announced.
(ロサンゼルス・ドジャースのスーパースターから約1700万ドルを盗んだ罪で連邦刑務所で87〜108か月の懲役刑に処せられると連邦検察が発表した。)
引用:https://www.kpvi.com/sports/shohei-ohtani-s-ex-interpreter-reaches-plea-deal-with-prosecutors/article_a435be1f-ff14-5746-9931-e9f87e9b0ab5.html
とあり、日本のニュースが「まず連邦刑務所で刑に処される」という部分を省略して報道していると予想されます。
87~108ヶ月=7~9年、ということになり、最高刑である33年には到底及びませんが、いきなり日本に強制送還されるわけではなさそうだということがアメリカのメディアから分かりました。
世間の声
2024年5月9日に投稿されたニュース記事:大谷翔平から歯の治療費「930万円」ネコババ 水原一平容疑者が日本に強制送還へ
こちらによると、水原一平容疑者は、2023年9月には歯の治療で6万ドル(約930万円)が必要になり、大谷翔平選手のビジネス用の口座から小切手で支援を受けたものの、
その小切手を水原容疑者は自らの口座に入金し、実際に支払いは大谷選手のデビットカードを使用していたことが新たに明らかになりました。
そんななか、水原一平容疑者が日本に強制送還されるというニュースを見た人々の声をまとめます。
意外と、アメリカの刑務所で何十年暮らすよりも、 日本に返されて数年で社場に出た方が辛いかもしれないよ。
あちらで罪を犯したのだからアメリカの刑務所に服役かと思っていました。
日本とはレベルが違う凶暴な人達がウヨウヨしてそうだし大丈夫⁈と若干心配していました。
アメリカの司法は罪に相応した厳罰が多いが、日本の司法は犯罪者に甘々だから、強制送還されたら、罪が軽くなってしまうかも?
日本で裁く必要ない。アメリカに譲るべきだ。アメリカなら懲役刑を足していく方式のため、いくらでも懲役期間を長くできる。
まとめ
今回は、なぜ水原一平容疑者が日本に強制送還されるのか?について調べました。
日本のニュースを見ると、連邦刑務所で刑に処されるという記述がなく、いきなり日本に強制送還されるかのような印象を受けますが、そうではないことが米国のニュースによって分かりました。
ほんの数か月前までは、大谷翔平選手の頼もしいパートナーと思っていた水原一平氏が、まさかこんな騒ぎを起こすとは思ってもいませんでした。日を追うごとに、どんどん新しい罪が出てきて、悲しいです。
日本に強制送還されたとして、刑期を終えたあとが大変ですね。水原氏の顔は日本人に知れ渡っていますし、6歳のときにアメリカに引っ越しているのでツテも少ないでしょう。家族は、水原氏に会うためには日本に来ないといけなくなります。罪をつぐなって、ギャンブル依存症を克服して、人生をやり直してほしいと思います。